ライブのお知らせ

■ 【 Festa de João Gilberto 】ジョアン・ジルベルトのアートワークをリスペクトするミュージシャンによるジョアン祭り。次世代へ語り継ぐ伝説。

■ 日時 (2020年)11月14日(土)昼の部 14:00~16:00夜の部 19:00~21:30※入替制※立ち見席あり

■場所 東京国際フォーラムホールA エントランスツタンカーメン(東京都千代田区丸の内3-5-1)営業時間11:00 – 22:30

■ MC:投げ銭(ノーチャージ)、※当イベントは予約制のプレミアムイベントとなっています。ご予約は出演者まで。

■ ミニマム飲食料:おひとり様 2000円(メニューからフード、ドリンクをお選び下さい)※立ち見のお客様は、ミニマム2ドリンクのご注文をお願いします

■ ご来場の皆様感染症防止対策にご協力お願いいたします

● 昼の部

13:30 開場 14:00 開演

14:00 -14:20 Zé Hide

14:30 -14:50 河波 祐斗

15:00 -15:20 西澤 沙苗

15:30 -15:50 ヒガシノ リュウイチロウ

16:00 終演

● 夜の部18:30 開場 19:00 開演

19:00 -19:20 東 輝美

19:30 -19:50 Keiko Omata

20:00 -20:20 脇坂 敦史

20:30 -21:00 バーブ・ナカジマ

21:05 -21:20 フィナーレ

21:30 終演

※お客さま入れ替えのため、お席の準備にお時間を頂く場合があります

■ 主催”JOÃO for Next Generations” 実行委員会

■ コーディネーターバーブ・ナカジマ、Zé Hide

からいグローバル化

グローバル化のような地球規模の現象と、個人や地域が遭遇するとき。そんな、「出会い」に興味があります。もっとも普遍的な現象でありつつ、ものすごく個別的であるというような。食文化にしても音楽にしても、世界には、そういう出会いがたくさんあって面白い。ありふれていて、でもいとおしい。そして、ときに文化が一色に塗りつぶされたと思ったら、そこにひょっこり新しい文化が生まれていたりするわけです。

松島憲一『とうがらしの世界』という本のなかに、長野県の南のほうで昔、食べていたという「青唐辛子が味噌に突き刺さっている、山仕事をする人のためのお弁当」が出てきます。

アルマイトの大きいお弁当箱の三分の二に麦ご飯、残りの三分の一には味噌が詰められていて、その味噌に煮干しと鈴ヶ沢南蛮の青唐辛子が突き刺さっているという豪快なものだった。

唐辛子は腹に切れ目が入れられて、中に味噌が入り込んだ状態になっている。昼食までの時間でほどよく味噌漬けになった唐辛子や煮干しを囓り、味噌をなめながら、麦飯をかっ込んだのであろう。さらに、麦飯を食べきったところで、山の清水を湧かしたお湯で残りの味噌を溶いて、味噌汁にして飲み干すのだそうだ。

松島憲一『とうがらしの世界』

唐辛子というのは、かつて世界中を席巻した、いわばグローバル化の権化。それが各地でもはや風土となり伝統となり自然に息づいているわけです。無理矢理比較するなら、たとえば私は最近、タイのヒップホップというのが面白くてよく聴いています。もちろん、日本を含めすべての国でヒップホップは、すでにそれぞれの独自路線を進みつつあるわけです。

そんなからくて美味しいグローバル化を感じさせる本をもう一冊。小林樹『日本の中のインド亜大陸食紀行』は、おもに南アジアから日本各地へ移住してきた人たちの経営するレストラン、さらにはお祭りや宗教行事で食べられている料理などを紹介している労作です。この方は最近、インド全土の食べ歩き本も2冊組で出されました(『食べ歩くインド』)。

ところで、『とうがらしの世界』の著者である松島さんとは、ずいぶん前に一度お目にかかったことがあります。私は当時、ひよこ豆ドットコムという豆サイトを運営していて、確かその掲示板を通した「オフ会(!)」でネパール料理をご一緒したのです。真面目な研究者である松島さんの他、ふらふら遊んでいる私、料理研究家やアーティストの方などがいました。インターネット初期という懐かしさを感じがさせるエピソードです。もちろん、今もっとも強力なグローバル化は新型コロナウィルスでしょう。こっちはからいじゃなくて、つらい。早く『日本の中のインド亜大陸食紀行』で紹介されているような美味しい料理を食べにいきたいと願わずにはいられません。

靄にかかったような古文

学生時代から、わりと外国語は好きでした。それにくらべ、古文はどうもピンとこなかいのが自分でも不思議な感じがします。高校生のころ、担任の教師から「現代文学だけじゃなくて『源氏物語』も読んだら?」などと勧められて嫌な気持ちになったことも思い出します。そのとき、「雅な恋」「和歌を通した恋愛」みたいなゲーム的な要素に少し反感があったような気がしないでもありませんが、当時の気持ちはよく思い出せません。

齢をとり、今も古文を読むと何か霞にかかった世界を見るような感じがあり、苦手意識はぬぐえません。一方で日本の古典に対する興味は年齢相応に(?)増したようであり、そんなわけで最近は「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」を少しずつ読んいます。もともと素晴らしい作品が多いのはもちろん、現代の書き手である訳者と作品の距離みたいなものも、興味深いのです。結局、私は「翻訳」という作業を通した何かが好きなのかも知れません。

ところで、もうずいぶん前から、いつか「語り物」を弾き語ってみたいなという到底実現できそうにない夢を抱いています。それは漠然と中世の語り物、たとえば説経節とかではないかと思っていました。あるいは、そのころの説話文学みたいなもの(この辺の用語やジャンル分けについては、まったく分かっていません)。

実際、伊藤比呂美の訳した「説経節」や「発心集」、町田康の「宇治拾遺物語」などを収めた巻あたりは、すごく面白くて夢中になって読みました。でも、なんか私がやっているような音楽、あるいは歌との相性が悪いような気がして、「やっぱり語り物は無理かな~」なんて思っておりました。

その意味で発見だったのは、「伊勢物語」です。恥ずかしながら、最初に書いたように、これまでまったく興味のない世界でした。でも、これってある意味、ボサノヴァみたいなもんじゃん(笑)という、なんともいい加減な感想とともに、すごく面白く読めたのです。やっぱり年齢でしょうか。

訳したのは川上弘美。シンプルだが丁寧な訳で、ほんのときどき、ここぞってときに原文を逸脱してジャンプしてくれる。素晴らしい訳だと思います。感激したので、ちょうど、すごく話題となっていた髙樹のぶ子『小説伊勢物語 業平』も読んでしまいましたが、やはり何か違う。ここまで書かれていない部分を補って小説化してしまうと、たとえば「日経新聞臭さ」みたいなものが、出てきてしまうのです。

ご存知の通り、「伊勢物語」には他にも多くの派生作品やパロディ、訳があって、いろいろ想像して遊び甲斐のある作品です。私は最初、在原業平のように多くの女と浮き名を流した詩人であるヴィニシウス・ヂ・モライスに京都から東へ日本を旅してもらおうと思ったのですが、だんだんそれはどうでもよい気もしてきました。

そんなわけで、「伊勢物語」については原文も少しずつ読んでいます。相変わらずぼんやりとした内容しか頭に入らないのですが、さすがに何度もいろいろなヴァージョンを読んでいると、だんだん言葉そのものではない形で情景が浮かんでくるようになるわけです。「伊勢物語」の成立からして、最初に歌があって物語を後からつけた部分も多いようです。歌が先か? 物語が先か? 実現できそうにない楽しい夢は諦めずに、のんびり歌ったり読んだりを続けていこうと思います。

少しずつ再開

しばらくサイトを放置していました。5月くらいから、少し時間ができたので、まずはボサノヴァ日本語化計画のリニューアルをはじめました。ようやく、そちらが一段落したので、今度はこちらです。とはいえ、音楽関係の告知などは向こうに移したほうがよさそうです。

それ以外でいうと、このサイトにはときどき書評や読書日記を載せるくらいのものでしたから、のんびり気楽に行こうと思います。また、この間に読書の量と質は、めっきり落ちた気がします。なので、ひっそりと書くことにします。

菊地大樹『日本人と山の宗教』

十年くらい前から、ときどき近所の低山にのぼりにいくようになりました。子どもが少し歩けるようになってからも、家族でほんのときどき出かけます。奥多摩とか奥武蔵とか呼ばれる地域です。ときどき、山の麓や山頂近くに神社があったりして、なんとなく気になっていた山と宗教の関係。そういうことが、少し分かるような、分からないような、そんな読書。

ジョン・キーン『デモクラシーの生と死 (上) 』

ラテンアメリカの独裁的な指導者であるカウディーリョとデモクラシーの関係を述べた章などがあり、民主主義を通説にとらわれず変わりゆくものとして捉えた歴史観は面白いし刺激的なのですが、ひじょうに読みにくい本で時間がかかっております。下巻に進むか、迷っているところです。

日本語ボサノヴァ三国志Ⅶ

祖師谷のムリウイというお店、本当にすてきなところです。
ときどき、ライブスケジュールを眺めていると、いってみたいなあと思うライブがいくつもあります。
西アジアの音楽だったり、邦楽だったり、よさげなポピュラー音楽ももちろん。
ほんのときどき、私もお客として顔を出します。実は昨日も行ったんですが、琵琶の音がいい感じで響いていたなあ。
そんなムリウイのスケジュールのなかでも、今回もう7回目(!)を迎えるという「日本語ボサノヴァ三国志」は、もっとも訳のわからない怪しい臭いのする類いかもしれません(笑)。敬遠する人が多くても、仕方がないかもしれない……。でも、だまされたと思ってぜひ。

ボサノヴァをベースに、身近な生活を綴った「うた」をつくりつづけるheliさん。
ブラジル音楽の弾き語りという分野で、唯一無二の個性と魅力を放っている東さん。
私を含めた三者の立ち位置やらスタイルは、似ているようで全然違うのですが、このお店と「三国志」というパッケージ(?)のなかでは、違和感がない。不思議なものです。

私は毎回、東さんの言葉や表現を通してブラジル音楽や「三国志」を再発見しています。そしてheliさんの歌は、ご本人のたたずまいによって、いつもそのときその場で完成しているようなフレッシュな印象を受けます。物語は物語られ、歌は歌われて、そのときだけ息をするというものなのですね。作品というものを、わりと固定的にとらえがちな頭の固い私にとって、いつも驚きです。

日本語ボサノヴァ三国志Ⅶ

4/15(金) 7:00pm@祖師谷大蔵カフェムリウイ
●heli (Vo, G) OTT (Vo, G) 東輝美 (Vo, G)
投げ銭制 (+席料500円)
『日本語ボサノヴァ担当のOTTさん、三国志担当の東輝美さん、事務局担当のheliがお届けする「日本語ボサノヴァ三国志」の第七回目です。前回が去年の8月ですからちょっと間が空きましたが、今回もいつものように自然体というか何の考えもなくやりたいと思います。決して考えるのをさぼってるわけではありません。個性が服を着て歩いているようなOTTさんや東さんの音楽のことを思い浮かべると、下手な考え休むに似たりという気がしてくるのです。多くの方のお越しをお待ちしています。』

10月ライブのお知らせ

SaToTaK Presents – Men’s Bossa

at:大塚・All in Fun
10月4日 18:00 open 19:00 start
MC/2500yen+Oder
(1Drink・1Food以上のオーダーをお願いします)

Men are:
露木達也
OTT(脇坂敦史)
大木茂
SaToTaK(福田聡+中村隆志)

男ばかり4組のイベントです。「メンズ」で括られたのって初めてかも。それとも学生のとき以来?
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8月のライブのおしらせ

すっかりご無沙汰しております。ほんのときどき、こぢんまりとライブ活動を続けております。告知もなかなかできないのですが、8月は素敵なイベントががふたつあるので、お暇な時間があれば聞きにいらしてくだされば嬉しいです。

ブラジル音楽ライブ&紙芝居?

8月8日(土)open 19:00 start 19:30
会場 エスペートブラジル http://www.espetobrasil.jp/
¥1500

OTT(ボサノヴァ日本語化計画) (Vo,Gt)
大野裕之(Fl)&岡野勇仁(Pf)
スズキスズ(紙芝居)

とても面白いお店です。ブラジル料理もおいしいです。

日本語ボサノヴァ三国志Ⅵ

8/22(土) 7:00pm @祖師ヶ谷大蔵カフェムリウイ
投げ銭制 (+席料500円)
●heli (Vo, G) OTT (Vo, G) 東輝美 (Vo, G)

『日本語ボサノヴァ担当のOTTさん、三国志担当の東輝美さん、事務局担当のheliがお届けする「日本語ボサノヴァ三国志」も今回で六回目となりました。「担当」と書きましたが、実際にはOTTさんも三国志ネタをやるし、東さんも日本語のボサノヴァをやるし、heliは東さんから丞相と呼ばれているし、要するにグチャグチャです。いやグチャグチャなのは私の説明能力であって、このイベントには何かがあります。あるからこそ六回も続いているのです。その「何か」を確かめに、是非遊びに来てください!』

日本語ボサノヴァ三国志Ⅴ

毎回ご好評をいただきつつ、趣旨を説明す るのが難しい素敵なイベント、おかげさまで5回目を数えます。本当は趣旨というほどのことはなくて、「日本語」「ボサノヴァ」「三国志」というかけ声ばか りが先行している、でも他と比べることのできない対バン?企画なのであります。「星落秋風五丈原」な感じで、私も渋めのサンバとかやってみようかなあ(自 分でも意味がよくわからない)。


★日本語ボサノヴァ三国志Ⅴ@祖師谷大蔵 カフェ・ムリウイ
日時:
 2014/10/5(日) 18:30 START
出演:東輝美heli、OTT

Music Charge 投げ銭
場所: Cafe MURIUI (東京都世田谷区祖師谷4-1-22-3F)
入場無料(ワンドリンク以上のオーダーと、出演者への投げ銭をお願いします)

 

★ライブ@高円寺 大陸バー 彦六

ライブのお知らせ以外、ブログの更新を怠っております。
本当は書きたいことがたくさん、というか少しはあるのですが、おもに心の余裕と体力、そして根性が足りません。お許しください。
今回もライブのお知らせです。
なんと、ちゃんと計算していないのですが、8年ぶりに高円寺の「大陸バー 彦六」さんでやらせていただくことになりました。
当時、私は高円寺界隈に住んでいて、何度かこのお店にお邪魔しました。世界中の音楽がかかっていて、おいしいお酒とおつまみが楽しめる、素晴らしいところです。何人か、変わり者の友人を連れて行って喜ばれました。あなたも一度、ぜひ。

★ライブ@高円寺 大陸バー 彦六
日時:
 2014/7/13(日) 18:00 OPEN/19:00 START
出演:マヒポキ(こぐれ:ウクレレ・歌/まつにぃ:ギター・歌/ブレア:パーカッション)+OTT (ボサノヴァ日本語化計画)
Music Charge 投げ銭
場所: 大陸バー 彦六 
(東京都杉並区高円寺北2-22-11-2F)
予約:
hiko6@peach.ocn.ne.jp tel.03-3336-5153

入場無料(ワンドリンク以上のオーダーと、出演者への投げ銭をお願いします)

 知る人ぞ知る高円寺の名店、「大陸バー  彦六」に8年ぶり(!)の出演です。共演は洋楽の「フニャ訳」を心地よいウクレレサウンドに乗せて展開する三人組、マヒポキさん。たがいに己のフニャ具合 を競い合う、たいへんにふにゃふにゃなライブになることは間違いありません。「高円寺・庚申通り商店街の路地裏で酒と肴と世界の音楽」というコンセプトに ぴったりの、すばらしいお店の料理もあわせてご堪能ください(OTTのライブは前半です)。

日本語ボサノヴァ三国志Ⅳ

★日本語ボサノヴァ三国志Ⅳ@ 祖師ヶ谷大蔵カフェムリウイ
日時: 2014/3/14(金) 19:00~
出演:Live ・東輝美(歌、ギター) heli (歌、ギター) OTT (歌、ギター)
Music Charge 投げ銭
場所: カフェムリウイ (世田谷区祖師谷4-1-22-3F)

◆ご好評の(?)イベント第四弾です。「日本語ボサノヴァ」とは何か、三国志とは何か? やっている三人の理解はきっと、すごくずれまくっているでしょう。でも、そこが愉快だし素敵なものが生まれる余地があるのかもしれません。そしてもちろん、この素晴らしいお店だからこそ成り立つ、のはいうまでもありません。