ノンフィクションの文体

対象は違うが、過去のある事件にこだわり、取材と時代的な考察を行ったという点で、この2冊は似ているのかもしれない。
なんとなく湿った感じのする文体に、(自分にとっての)同時代感のようなものを意識させられ、気持ち悪かった。
どちらも、それなりに面白いのだが、著者の個人的な思い入れの強さが、どうも邪魔に感じられた。
別に主観的な書き方が悪いというのではない。
テーマが重いというのなら、余計に、からっとした文章にしたほうがよいのではないかと思うのだ。

悲しい歌を悲しそうに歌う、というスタイルが、あまり好きじゃないのと似ているかも。

本選び

ときどき、書店に行くと絶望的な気持ちになる。
何か面白い本はないかと思って探しにいくのだが、とにかく数が多すぎて、だんだん、どうでもいいような気分になってくるわけだ。

そこで、こういう優れた読書家の書評を頼りにしてみる。



ちょっと前の本が多いので、いい具合に文庫化されている本も多く、ありがたい。
出版社別に並んだ文庫から面白そうなのを探すのは、一般書を探すよりもさらに気が遠くなるからだ。
ところで、本屋にないものをamazonで調べてみると、
私と同じように米原さんの本を頼りに読書している人がけっこういるようで面白い。
一見関係のなさそうな本が、「類書」として紹介されているのだ。

21世紀の国富論

これは、私が仕事で関わった本なので恐縮ですが、大変面白いです。
シリコンバレーの成功者が日本の未来像を語る、というのが大筋。でも、
「手段と目的の転倒をもたらすのは数値化」
「経済が文化をつくり、技術が政治をつくる」
など、ちょっと思想家みたいな言葉がぽんぽん出てくる。

豆いろいろ

このブログは音楽のことだけ書こうかとも思ったのだが、
そういう線引きは長続きしないという気もするので、どんどん雑多な内容にしていこう。
というわけで、読書記録なんぞも書くことにした。

 

「裁きの豆」(カラバル豆)についての記述があった。
なんでも、無罪の人がこれを食べて死なないのは、一気にがっと飲み込んだから吐いてしまう、というのが原因らしい。
いや、これは全然この本のポイントではありません。
非常に面白かった。

もう一冊。

これにも豆についての記述が。
菜食が推進されたナチス時代には、大豆が「ナチス豆」と呼ばれてもてはやされたらしい。
いや、これは全然この本のポイントではありません。 非常に面白かった。

ついでに「ナチスが反タバコ運動に熱心だった」という話を読んで、
なんとなくタバコを吸う言い訳になるかも、と思っていたところもあるのだが、
逆にひさしぶりに禁煙をはじめるキッカケになってしまった。
心の動きというのは、不思議なものだ。