恋愛社会主義
現実よりも自分の世界が大切。一発逆転を夢見るロマンティスト

モットー:歴史はくりかえす。最初は悲劇として、二度目は喜劇として(マルクス)
適職:漫画家、研究系
ラッキー・アイテム:ヴィンテージ物の眼鏡
攻略本:小谷野敦『もてない男』恋愛主義的ブックガイド
口癖:「いっすね」「かわいすぎる」
見分け方:いつも同じ服を着ている。カバンが重い
芸能人・有名人にたとえると…林真理子、松本人志

天敵とベスト・パートナー

恋愛社会主義者は自分がもてないと思っています。恋愛の世界には強い者と弱い者がいて、自分はそのピラミッド構造の犠牲者であると考え、世の中を恨んでいるのです。社会主義者にとって、ピラミッドの頂点とはまずTVに登場するアイドルであり、金持ちであり、いずれにしても、あまりよく知らない華やかなイメージの世界の貴族たちです。

社会主義者はこのピラミッド構造自体の転覆を望んでおり、自分が汚い手を使って上流社会の仲間入りをするなどということは考えていません。ところが、他ならぬ自分のアイドル(貴族)たちへの憧れこそがピラミッド形成の原動力でもあることの矛盾にもうすうす気づいていて、板挟みになっています。

社会主義者は革命を夢見ています。容姿や地位、名声、金など(恋愛の下部構造)が平等になれば、恋愛のありようも変わるでしょう。しかし社会主義者たちの力はいまだ強いとは言えず、革命の道ははるか遠いでしょう。

ときに社会主義者たちは自分の空想のなかで理想の恋愛世界を成就することがあります(空想的社会主義)。アニメや漫画といった世界はとりわけ社会主義者たちの主張が色濃く反映されています。この世界では基本的に美形しか存在せず、あるいは醜い者がいたとしてもそれが決定的なハンディキャップになることは許されません。貧しい者も富める者も平等に恋愛の機会を与えられるでしょう。

社会主義者はお洒落をしたり、金持ちになるために働くということを潔しとしません。それ以外の魅力を身につけることで異性を惹きつけようと努力し、ときに的外れな分野で才能を発揮することがあります(修正主義)。また、社会主義者の一部は過激な行動に出ることもあります。社会の掟(法律)を破り、力ずくで自分の求めるものを得ようとするのです(過激派)。いずれにしても、彼らはそれで本当の満足を得ることはできないでしょう。権力構造は依然として存在し続けるからです。

社会主義者たちの弱点は、権力を意識しすぎるあまり、自分自身がその呪縛にがんじがらめになってしまうことです。仲間意識は強いのですが、些細な違いからお互いを敵とみなし合うことも多く、争いが絶えません。


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