恋の小鳥 U

copyright by wakisaka fumihiko









「くそ翼じゃ取れない」

「――おい、そこのお前!」






「おいお前見かけない顔だな」

「ここをヒノ町の縄張りと知っての狼藉か」

「賭場荒らしだな」

「顔メール送っとけ」






「やっちまえ!」

ケンカだ――――っ!
ケンカだ――――っ!






「これ これ これ」






「留ー鳥ー拳!」



コイソモレ先生

「例え悪い人にしろ
大勢で一匹をつつくなんてえのは
はたで見てあまり格好のいいもんじゃあねぇ」

「ヤクザ神拳!誰だ?」

「おれか、おれはカゲ森に住んでいるやくざもので」






「ジロ鳥という」

「うへぇ、清水のカゲモト!」






「口程にもねぇ
何ありがとう存じます?いや礼には及ばない
向こうに非があってこっちに理屈がある

ここは危ない、おれの縄張りまで
不便ながらも連れて行ってやろう」






「てめえ名は何と言う、へぇワキチ
どこの土地の者よ、えっニンゲンだった?
こりゃどうやらキチは本物のようだな」






「さっ、オンミョウ道を越えるぞ、カゲモリだ!
ニンゲンの巣には気をつけろ」






「あらっ、まーおばーちゃんキツツキよ
この辺では珍しいわ」






「こら、あれほどニンゲンには近づくなと言ったろう」






「さっ!ここがおれ達の縄張りだ
ここなら安全だから早くメスを見つけて巣ゥ作れ」






「それまであの誰も気味悪がって入らない巣でガマンしろ」






「これがおれの自慢の娘みたいなもんでオウメという
どうだい大した器量だろう」

「まっブサイクなオスね
ダサい髪キモイ眼鏡
それにその首飾り…首飾り…」






「…その首飾りは気に入ったわ
くれない?えっ、とれない?あっそ」






「言っとくがオウメを泣かしたら死ぬだけじゃすまさねぇからな」


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