copyright by wakisaka fumihiko
二番目のミドリはかんがえました
「白虎様のひそむ熱帯の森は色とりどりの木々が生え
天然色の動物たちが住むという」
「それに比べて私の姿のなんと地味なことか。
これでは声をかけても相手が私をみつけられないだろう」
そこでミドリは自分なりに工夫して
おしゃれをしてみました
さてミドリが森に入ろうとすると……
「何てかっこうしてんだい」という声がきこえました
見ると一羽のイロインコが木の上にとまっています
「ただ派手にすりゃあいいってもんじゃない
森と調和した自然な姿でなきゃだめだよ」
イロインコは言いました
イロインコ:まずそのごうせいな羽根をとりたまえ
ミドリ:……
イロインコ:とったらこっちへきたまえ
それからイロインコはミドリの体毛をたんねんに染めていきました
「それで末っ子が心配なのよねー」
「そーよねーどうなのかしらねー」
三番目のアオは海につかりながら考えました
「玄武様は海の中 私はなんとかして泳ぎを覚えないと」
ペンギン:ヘーイ聞こえたぜボーイ
もぐり方ならおれが教えてやるぜ
ペンギン:これを着けな
ペンギン:オーケイ、ばっちりだ
アオ:シュコーッ シュコーッ
こうしてアオはもぐり方の練習をペンギンのもとでしていったのでした
「ええい話が長い! 結論をのべよ」
「はは……つまりは……」
アカ:青龍様お初にお目にかかります
私は朱雀の一番目の子アカと言います
青龍:おお、アカか
ミドリ:白虎様お初にお目にかかります
私は朱雀の二番目の子ミドリと申します
白虎:ほお、ミドリか
玄武様シュコーッお初にお目にかかります
シュコーッ私は朱雀の三番目の子アオと申しますシュコーッ
玄武:ふむ、アオか
三匹:今朱雀は私達を産み育てて聖事にはとてもかかりきれないと
産休願いを私達に出してくるように言いました
三神:何じゃ産休か
青龍:それじゃわれは聖地にもどろう
白虎:それじゃわれは聖地にもどろう
玄武:それじゃわれは聖地にもどろう
「こうして役目を終えた三匹は朱雀のもとに帰っていきました」
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