--『おねしょの書』(パジャマ教の聖典)より
眠らない神
あの神さまは、なんと活力に溢れて輝いていることだろう。
昼も夜も横になることはなく、その目はいつも何かを見ている。
アイディアに溢れ、この世に有用なものをつぎつぎと創造する。
情熱と意欲に溢れ、この世の改良に努力を怠らない。
正義と倫理を重んじ、この世の悪を懲らしめることを躊躇しない。
誰からも敬愛され、崇められる神よ。
力強く、眠ることのない神よ。
夢を見るときですら、かっと目を見開いたまま。
一度でも見たものは決して忘れることがないとか。
*「眠らない神」はパジャマの神と対立する存在であるが、パジャマ教にはこの神への傾倒というか、憧れのようなものがときどき感じられる。