夏の前半はほとんど家にひきこもっていて、ひたすら暑さと戦っていた。一度だけ、葉山の海に行ったら、突然あまりの眩しさの下に引っ張りだされたようで、びっくりした。
太陽の眩しさだけでなく、あらゆるすべての眩しさ。
さて、ちょっと前にブログのコメントで読者の方からリクエストをいただいた曲を訳してみた。カエターノ・ヴェローゾの曲で、ジルベルト・ジルがよく歌っているBeira Mar(海辺)。
http://ott.sakura.ne.jp/ottnet/songs/beiramar.mp3
Beira Mar(海辺)
私の生まれたあの海へ戻ろう
ほら、聞こえるだろう?
繰り返す波が胸の鼓動さ波間で生まれた魚と同じ網にまかれて
ここへ来たんだ ここへ来たんだたぶんあるいは浜の椰子の木
海のそばにある木陰に夢見る
大きな葉を広げる 椰子の実ひとつはじめて恋した愛の渚よ
ただそばにいて海辺を歩いた 海辺を歩いた海は海でもただそれだけで 終わらない海
世界にひとつ 遠い島影
あれはイタパリカああバイーアの海は特別なのさ
ああバイーアどこまでも 透明な海 透明な空心のなかは海と同じ色 あらゆる空の色
すべてを映した海は歌っている
ああサンバが聞こえる
青い海、青い海バイーア
生まれたときと同じ
心のなかは 心の色は青
IMGP3913 posted by (C)ottwaki
ところで以前、知り合いが「トロピカリアを題材にしたドラマがアメリカかどこかで作られているらしい」と教えてくれた。まったくの未確認情報でガセネタの可能性もあるが、カエターノやジル、ガル・コスタやマリア・ベターニアなどが登場し、海辺を舞台にした恋物語らしく、なんでもカエターノとジルのホモ・シーンもあるのだとか……。
たぶんこの曲は、葉山の海に連れ出された引きこもりが歌うよりも、そういうドラマの主題歌とかにぴったりだと思う。